1. マーケティング・コミュニケーションの役割
マーケティング・コミュニケーションは、製品やブランドに関する情報を消費者に伝え、以下のような役割を果たす。
◆ 企業にとっての役割
- ブランド・エクイティの構築に貢献
→ ブランド認知・ブランドイメージ・ブランドの信頼などを強化
- 消費者との関係性を構築・強化
→ パブリック・リレーションズやイベントなどでブランド態度を形成
◆ 主な手法とその目的
手法 | 目的・内容 |
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広告 | マスメディア等で幅広く伝達 |
販売促進 | 割引やポイントなどで購買を促す |
イベント・経験 | ブランドとの接触機会を創出 |
パブリック・リレーションズ | メディアを通じて信頼性の高い情報を提供 |
人的販売 | 対話的に説得、購買意欲を喚起 |
ダイレクト・マーケティング | 個別にパーソナライズされた情報を届ける |
2. コミュニケーション・プロセスの構成
◆ 基本的なコミュニケーション・モデル
要素 | 説明 |
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送り手 | 情報発信者(企業) |
受け手 | 消費者 |
メッセージ | 伝達される情報内容 |
媒体 | 情報の伝達手段(TV・Webなど) |
ノイズ | 理解を妨げる要因(情報過多・誤解など) |
フィードバック | 消費者からの反応 |
3. 消費者の反応プロセスモデル
モデル名 | 特徴と段階 |
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AIDAモデル | 注目→関心→欲求→行動 |
イノベーション採用モデル | 知る→考える→試す→採用 |
情報処理モデル | 提示→注目→理解→記憶→行動 |
※「試用」の段階を含む「イノベーション採用モデル」が他と異なる。
4. マーケティング・コミュニケーションの目的
目的は以下の4つ。
目的項目 | 内容 |
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① 製品カテゴリーへのニーズの認識 | 消費者に「〇〇が必要かも」と気づかせる |
② ブランドの認知 | カテゴリー内で特定ブランドを知ってもらう |
③ ブランドへの態度の形成 | ブランドに好意的な印象をもってもらう |
④ ブランドの購買意図と購買行動の形成 | 最終的に購入やそれに関連する行動につなげる |
5. マーケティング検定2級試験対策ポイント
- 「イノベーション採用モデル」の特徴は**「試用」の段階**があること
- 企業のマーケティング・コミュニケーションは、ブランド・エクイティ構築を中心目的とする