以下の説明文の空欄①~⑩に当てはまる語句を、選択肢から選びなさい。
◆ 在庫回転率と資本効率
- 在庫回転率とは、売上額(生産額)÷在庫額で計算され、一定期間に在庫がどの程度循環しているかを示す指標である。
- 在庫回転率を高めることは、資本効率を改善し、余剰在庫による**①___**を低減する効果がある。
- ただし、回転率を高めすぎると、欠品や販売機会の**②___**につながる可能性がある。
◆ 多頻度小口配送とOES
- 在庫回転率を高める一つの手法が多頻度小口化である。
- これは、仕入れや配送を細かく分割し、リードタイムを短縮することによって**③___**を抑える方法である。
- 生産工程から流通プロセスまでの管理と受注情報を結びつける仕組みを**④___**という。
◆ コンビニエンスストアの施策
- コンビニエンスストアは、
- 多頻度小口配送システムの構築によって在庫を増やさずに**⑤___**を防ぎ、
- POSシステムを導入し、売れ筋商品や死に筋商品を**⑥___**で把握できるようにした。
◆ POSシステムの役割
- POSは「Point of Sales」の略で、販売時点情報管理システムである。
- 消費者の購買時点での商品別・カテゴリー別販売情報を記録し、**⑦___**を可能にする。
- これにより、コンビニ各店での発注や在庫補充が効率化し、在庫回転率の改善につながる。
◆ 製販連携
- メーカーや卸売業者が小売業者と連携し、在庫削減や販売効率化を図る試みを**⑧___**という。
- 製販連携では、流通系列内での協力により、生産と販売を結びつけ、在庫回転率の向上や**⑨___**の削減を目指す。
- また、大手小売業者が独自に企画するPB(プライベートブランド)の開発も進展しており、在庫管理の合理化や**⑩___**強化にも寄与している。
選択肢
空欄①
A. 資金繰りリスク
B. 品揃え
C. 生産性
D. 販売促進
空欄②
A. 在庫水準
B. 販売機会損失
C. 流通効率
D. 発注コスト
空欄③
A. 在庫負担
B. 販促費用
C. 顧客満足度
D. 人的コスト
空欄④
A. SCMシステム
B. JIT方式
C. オーダー・エントリー・システム(OES)
D. サプライヤーリレーション
空欄⑤
A. 棚割り効率低下
B. 物流コスト増大
C. 販売機会のロス
D. PB商品の開発
空欄⑥
A. 定性的
B. リアルタイム
C. 年次ベース
D. 推定的
空欄⑦
A. 商品の多様化
B. リアルタイム在庫管理
C. 顧客セグメント分析
D. 生産性向上
空欄⑧
A. 製販連携
B. 共同配送
C. 委託販売
D. サプライチェーン分離
空欄⑨
A. 広告費
B. 保管コスト
C. 営業利益
D. 顧客満足度
空欄⑩
A. ブランド価値
B. 資金繰り
C. 取引コスト
D. 市場細分化
正答と解説
空欄① → A. 資金繰りリスク ✅
→ 在庫を抱えることは資金繰りリスクにつながる。
空欄② → B. 販売機会損失 ✅
→ 在庫回転率を高めすぎると欠品によって販売機会損失が起こる。
空欄③ → A. 在庫負担 ✅
→ 多頻度小口化の目的は在庫負担の軽減。
空欄④ → C. オーダー・エントリー・システム(OES)✅
→ 生産工程から流通プロセスまでの管理と受注情報を結びつける仕組みをOESという。
空欄⑤ → C. 販売機会のロス ✅
→ コンビニが多頻度小口配送を行う理由は販売機会のロスを防ぐため。正しいです。
空欄⑥ → B. リアルタイム ✅
→ POSシステムにより売れ筋・死に筋商品をリアルタイムで把握できる。正しいです。
空欄⑦ → B. リアルタイム在庫管理 ✅
→ POSはリアルタイム在庫管理を可能にする。
空欄⑧ → A. 製販連携 ✅
→ メーカーと小売業者が在庫削減に取り組むことを製販連携と呼ぶ。
空欄⑨ → B. 保管コスト ✅
→ 製販連携は保管コストの削減を目的のひとつとする。
空欄⑩ → A. ブランド価値 ✅
→ PB商品の開発は在庫管理の合理化やブランド価値強化につながる。