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【マーケティング検定2級】延期と投機の理論

次の説明文の空欄①~⑩に当てはまる語句として最も適切なものを、下の選択肢群からそれぞれ選びなさい。


説明文

◆ 延期と投機の基本

  • 流通の根本的な問題は、消費と生産の間に生じる ①(   ) をどのように解決するかにある。
  • 消費者需要と生産のタイミングを完全に一致させることは困難であり、このリスクを低減するために考えられたのが ②(   ) の理論である。

◆ 延期(Postponement)

  • 延期とは、実際の需要が把握できるまで製品の生産や出荷を引き延ばすこと。
  • 例えば需要があって初めて店舗に商品を納品する方法であり、在庫リスクを減らせるが、③(   ) が長くなり、機会損失の可能性がある。

◆ 投機(Speculation)

  • 投機とは、需要の把握を待たずに予測に基づいて事前に生産・在庫を持つこと。
  • これによりリードタイムを短縮できるが、④(   ) のリスクを伴う。

延期と投機の比較(Bucklin理論)

区分延期に基づく意思決定投機に基づく意思決定
生産活動(時間)⑤(   ) 生産見込み生産
生産活動(空間)⑥(   ) 生産集中生産
流通活動(時間)短サイクル⑦(   ) サイクル
流通活動(空間)分散在庫⑧(   ) 在庫

◆ 延期と投機の違い

  • 両者の違いは、需要情報を ⑨(   ) に反映するかという点にある。
  • 延期は実際の需要が明確になってから決定するため柔軟性が高いが、投機は不確実性に基づき早期に意思決定するため、⑩(   ) が効きやすい。

選択肢群

空欄①
A. 在庫コスト
B. タイムラグ
C. 品揃えリスク
D. 物流効率

空欄②
A. バックリン
B. 延期―投機
C. スケールメリット
D. サプライチェーン

空欄③
A. リードタイム
B. 品揃え
C. 品質管理
D. 在庫回転率

空欄④
A. 品質劣化
B. 在庫過多
C. 輸配送
D. 情報伝達

空欄⑤
A. 見込み
B. 受注
C. 計画
D. 集中

空欄⑥
A. 分散
B. 集中
C. 補充
D. 調整

空欄⑦
A. 短
B. 長
C. 標準
D. 集中

空欄⑧
A. 集中
B. 補充
C. 貯蔵
D. 流通

空欄⑨
A. どの段階
B. どのチャネル
C. どの製品
D. どの地域

空欄⑩
A. 規模の経済
B. 機会損失
C. 品質低下
D. 多頻度小口配送


正答と解説

空欄① 正解:B. タイムラグ
→ 生産と消費の間のズレは「タイムラグ」と表現される。

空欄② 正解:B. 延期―投機
→ Bucklinが提唱した理論が「延期―投機の理論」。

空欄③ 正解:A. リードタイム
→ 延期は需要が把握できるまで待つため、リードタイムが長くなる。

空欄④ 正解:B. 在庫過多
→ 投機は需要予測に基づくので、誤れば在庫過多リスクを伴う。

空欄⑤ 正解:B. 受注
→ 延期に基づく生産は「受注生産」。

空欄⑥ 正解:A. 分散
→ 延期に基づく生産活動の空間的特徴は「分散生産」。

空欄⑦ 正解:B. 長
→ 投機に基づく流通活動の時間的特徴は「長サイクル」。

空欄⑧ 正解:A. 集中
→ 投機に基づく流通活動の空間的特徴は「集中在庫」。

空欄⑨ 正解:A. どの段階
→ 違いは「需要情報をどの段階で反映するか」。

空欄⑩ 正解:A. 規模の経済
→ 投機は大量生産・大量在庫により規模の経済が働きやすい。