ホーム » マーケティング » マーケティング検定 » マーケティング・コミュニケーション » ✅ マーケティング・コミュニケーション・ミックスとは?

✅ マーケティング・コミュニケーション・ミックスとは?

マーケティング・コミュニケーション・ミックス(以下、コミュニケーション・ミックス)は、企業が消費者と効果的なコミュニケーションを行うための最適な手段の組み合わせを指します。

主なコミュニケーション・ツール

  • 広告
  • 販売促進(Sales Promotion)
  • 人的販売(パーソナル・セリング)
  • パブリシティ(PR)
  • ダイレクト・マーケティング

✅ コミュニケーション・ミックスの構成要素

【1】製品のタイプによる違い

製品タイプ主な特徴相対的に重視されるツール
消費財(BtoC)認知拡大・大量訴求広告、販売促進(SP)
生産財(BtoB)信頼構築・説明重視人的販売、販売促進

図表10-5より、生産財では広告よりも人的販売のウェイトが高いことが明記されています。


【2】消費者の購買段階による費用対効果(図表10-6)

購買段階有効なコミュニケーション手段
認知広告・パブリシティ
関心・理解広告・販売促進
購買意思形成人的販売・販売促進
注文人的販売
再注文人的販売

※「どのツールが有効か」は購買プロセスのどこにあるかで異なる。


✅ コミュニケーション戦略の2類型:プッシュ vs プル

戦略概要対象ツール
プッシュ戦略流通業者向けに働きかけて販売促進卸・小売業者人的販売・販売促進
プル戦略消費者に直接訴求して購買を引き出す消費者広告・パブリシティ

例:プッシュ=営業訪問/プル=TV広告・キャンペーンなど


✅ 統合型マーケティング・コミュニケーション(IMC)

**IMC(Integrated Marketing Communication)**とは、企業の発信するすべてのメッセージ・チャネル・価格などを統合的に管理し、一貫性あるブランド伝達を実現する考え方。

  • 一貫したメッセージ管理
  • メディアミックス(複数メディアの統合)
  • クロスメディア(異種メディアの相互連携)

例:ライオン「キレイキレイ」シリーズの統合的広告・販促・キャラクター戦略


✅ まとめ:理解のポイント

  • 「何を・誰に・どの段階で・どの手段で」伝えるかを適切に選ぶことが、マーケティング・コミュニケーションの肝
  • ツールごとの特性と最適な活用場面を整理することで、効果的な施策立案が可能になる
  • IMCの導入によって、組織横断的なブランド管理と顧客体験の一貫性確保が重要視されている