1. ブランドの三大機能
機能名 | 概要・役割 | 教材内の説明キーワード・具体例 |
---|
保証機能 | 製品・サービスの品質や性能について企業が責任をもって保証する機能。品質や属性の担保。 | 「保証機能」「品質保証」「信頼」 |
識別機能 | 競合や類似品と識別・区別できるようにする機能。他社との違いを明確にする。 | 「識別機能」「ブランド名」「差別化」 |
想起機能 | 特定の知識・感情・イメージを買い手に想起させる機能。ブランドイメージ・価値・経験の積み上げ。 | 「想起機能」「ブランド連想」「ブランド認知」 |
2. 想起機能の細分化
区分 | 説明 | 例 |
---|
ブランド認知 | ブランド名やマークがどれだけ多くの人に知られているか。「ブランド再生」も含む | ナイキの「スウッシュ」 |
ブランド連想 | ブランド名を見聞きしたときにどんなイメージや経験・属性が想起されるか | 「アップルといえばiPhone」「オシャレ」 |
3. ブランド機能の付随的メリット
メリット名 | 内容・説明 |
---|
情報処理負荷の削減 | ブランドによって品質や属性を推測しやすくなり、購買判断の情報処理が簡便になる |
自己表現の媒体化 | ブランドは買い手の自己表現や所属意識のツール・シンボルになる。共通認識のブランド連想が自己表現を助ける |
有用性の構成 | ブランド付与で元々の製品が持つ有用性(味・品質など)をより強く感じさせる効果 |
4. ブランド要素と特徴の比較
ブランド要素 | 視覚性 | 聴覚性 | 触覚性 | 言語性(意味) | 特徴 |
---|
ブランド・ネーム | ○ | | | 高 | 商品名・社名など |
ロゴ・シンボル等 | ○ | ○ | ○ | 中 | 視覚・聴覚など複数感覚に訴求 |
スローガン・ジングル | ○ | ○ | | 高 | 意味・価値伝達、BGM等 |
パッケージ | ○ | | ○ | 低 | 包装材や形状などで印象強化 |
5. ブランド・アイデンティティの重要性
- 企業は「どのようにブランドを知覚されたいか」を明確に設計する必要がある。
- ブランド・アイデンティティは顧客との関係性を強化し、「持続的競争優位」を生む。
6. 製品・サービスへのブランドの付与がもたらすもの
- 保証機能:品質や性能の保証、信頼感の向上
- 識別機能:差別化、選択理由の明確化、価格競争からの回避
- 想起機能:購買時の意思決定における経験・価値・イメージ想起
7. まとめイメージ(教材内図解より)
製品・サービスへのブランドの付与
↓
①保証機能
②識別機能
③想起機能(ブランド認知・ブランド連想)
補足・代表的な用語
- ブランド再生:ブランド名やマークを見たとき、そのブランドが属する商品カテゴリや特性を思い起こすこと
- ブランド連想:ブランド名を聞いたときに、そのブランドのイメージや経験、価値などが思い起こされること
用語対応
- 保証機能=「品質保証」「信頼の証」
- 識別機能=「差別化」「他社・類似品との区別」
- 想起機能=「ブランド認知」「ブランド連想」「イメージ」